「うちの子は読むのが遅くいので、読解問題を解き終えるのに時間がかかります。試験で時間が足りないこともあります。」との相談を受けることがありますが、まずは、ゆっくりでもよいですから文章の内容を正確に読み取ることを心がけましょう。そして、慣れてきたら、1文1文をできる限り丁寧に読みこむようにしましょう。文章の楽しさ、国語の楽しさを味わうのにも精読は必要です。
スピードを意識して読むのは、正確に深く読めるようになってきてからで充分です。
島崎藤村は「夜明け前」に書き出しの1文を書くのに1年かかったと聞いたことがあります。また童話作家の斉藤隆介氏は「自分の書いた文はどの1文も取り除くことができない」という趣旨のことを書いています。
子どもたちには、一流の作家が精魂こめて書いた文章をじっくりと味い、骨太な国語力をつけて欲しいものです。良い文章にじっくりと取り組むことは心の成長にもプラスの影響を与えます。
速読のテクニックよりもまずは精読をお薦めします。
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